また2015年暮れ頃より、肌感覚ですがEMSの通関が非常に厳しくなってきています。当編集部でも実験的にEMSで中国に送った荷物は多数あり、中には3回も送り直した事例も出てきています。
EMSがダメなら保税倉庫経由でという手段もありますが、これも厳しい現状で、正面清单(ポジティブリスト)に記載されていない商品種類および通関許可のない商品は基本的に中国に入れることはできません。また化粧品やサプリメント、食品などのようにポジティブリストに記載されている商品種類であっても、政府に輸入許可をとるためには、商品の説明書や品質基準・検査方法などの関連資料、さらに輸出国(地域)の原産地証明書類が義務付けられており、相当な時間と費用と手間がかかります。※詳しくはこちらの記事で。(なお、この輸入規制は2016年5月より一時的に緩和されておりますが、約1年後の2017年5月11日以降は再び厳しくなる模様。※詳しくはこちら。)やはり保税倉庫経由の輸送手段も考えにくいところです。
さて今のところ、EMS値上げに対する有効な代替手段がないように思えますが、実は半額にする方法があったりするわけです。例えば、こういう輸送手段はどうでしょうか?
香港まで一般貿易として商品を一括空輸し、香港からEMSで中国本土に個別出荷をする。
まず香港まで一括空輸することで輸送コストを下げます。そして香港から現地EMSとして通関し、中国本土に荷物を流します。こうすることで全工程を通して考えたとしても、消費者にお届けできる日はわずかに1~2日遅くなる程度で、コストは日本EMSの実質半額程度まで落とすことができます。さらには中国に所属する香港であるからこそ通関体制は緩和されており、日本からEMS出荷するよりも、荷物がはじかれるケースが少ないです。
現にこの方法でテスト出荷をしている企業がありますが、相当数のテスト出荷をして今のところ香港税関で荷物をはじかれたことはゼロとのことです。
しかし、ひとつ課題があります。容積重量が重過ぎると空輸コストが割高になり採算が合わなくなるという点です。例えば商品がオムツの場合などは、明らかに実重量に比べ容積重量が大きくなり、空輸料金が計算される際は容積重量が採用されてしまいます。なので、この課題をクリアできるのは、おそらく一般雑貨やサプリメント、化粧品などになってくるのではないでしょうか。
以上、た・と・え・ば、値上げされたEMSを半額にする方法という内容でまとめてみました。
詳しくお知りになりたい方は弊社にお問い合わせいただければもう少し詳しく説明できると思います。お気軽にどうぞ!
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