インターネットリテイラー社のレポート「Global 100:eコマースの世界的な改革」では、ECショップの売上高は、過去3年間で毎年約20%ずつの成長を遂げていると報告しています。
これだけの規模があるにもかかわらず、実はその半分のシェアを上位10社が占めているという構図。
中でも、抜きんでているのが、アリババグループです。CtoCのタオバオやBtoCのTmallなど、複数の巨大モールを持つまさにモンスターEC企業なのですが、なんとそのシェアは全世界の4分の1を占めます。ちなみに2位のアマゾンの2倍ということになります。
3位にebayがランクインしていますが、4位には京東(JD.com)が入っているのも、中国のすそ野の広さを感じますね。JDは中国国内でTmallにつぐBtoCオンラインモールです。アリババグループに比べ、規模ではまだまだ劣るものの、積極的な海外メーカーとの連携強化などを行い、サプライ商品の信憑性をあげることに力点を置いているECプラットフォームでもあります。
アリババグループは依然としてダントツの世界イチEC企業ですが、反面、ここ2年の間シェアを奪われているのも事実です。
ただ、アリババグループの販売については、海外よりも中国国内での力が強く、つまりアリババのシェアを奪った先というのは、おそらくJDやその他中国国内の新しいEC勢であることが想像できます。実際にJDの数字はここ3年の間毎年伸びています。
中国では、今、ECプラットフォーム事業者が多数存在し、群雄割拠の時代を迎えているのです。アリババグループ、JD以外にも代表的なところで、洋码头(YMT)や1号店(Yihaodian)、唯品会(VIP)があり、それぞれに強みを活かした事業展開をしています。※参考:中国のECプラットフォーム事業者をまとめた記事はコチラ。
中国EC市場は世界でも群を抜いて拡大しているのは事実ですが、同時に中国国内でのシェアの奪い合いも激化してきています。
中国へのEC進出を考える我々の側からも、アリババ一辺倒ではなく、それぞれのECプラットフォームの強みをよく理解したうえで、リスクヘッジを考えたEC進出を考える必要がありますね。
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