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【中国】越境ECで化粧品やサプリメントなどが再び輸入可能に!?新制度に新たな動き

【中国】越境ECで化粧品やサプリメントなどが再び輸入可能に!?新制度に新たな動き
越境ECで購入された商品は、果たして''貨物''なのか?それとも''個人物品''なのか?

この問題に関して中国政府はこれまでずっとあいまい路線を走ってきましたが、この度、中国政府商務部が、後者であることを明言しました。

越境ECに関する新税制を含めた新制度は、昨年(2016年)4月8日にスタートしたと思いきや、同年5月、そして11月と、二度に渡る延期の末、ようやく新しい動きが出てきたことになります。
以下、本件に関する状況を時系列をおってご確認いただける過去記事です↓↓
越境EC新税制度の概要が徐々に明らかに。広州からスタート確定か?(2016年4月8日に関する記事)
【速報】越境EC新制度の施行を一部1年後へ(2016年5月の動きに関する記事)
越境EC輸入新制度さらなる延長を発表。2017年5月から2017年末に再延期(2016年11月の動きに関する記事)

商務部の広報担当によると現行の税制は昨年11月に最終的に発表された2017年末までとし、2018年1月1日より新たな新制度が適用されることで確定した模様。現段階では、政府は越境EC小売輸入ビジネスの安定性を重視し、越境EC小売輸入商品については、しばらく’’個人物品’’として取り扱うと発表しました。

今回の発表は広く注目され、業界内でも越境ECの発展にとって非常に喜ばしいニュースとして評価されているようです。発表におけるポイントは以下の4つ。

  1. 越境EC小売輸入商品は「個人物品」として取り扱われる

  2. 現行制度が適用される都市が10都市から15都市に拡大

  3. 現行制度の管理体制を改善

  4. 新制度は2018年1月1日から施行


 

「個人物品として取り扱うことができるというのは、越境EC業界にとって最大のプラスのニュースだ」と中国EC研究センターの主任曹磊氏は言います。昨年の4月8日に新制度が発表された際、新しい関税率や規定に対する不安視があったというよりは、むしろ正面清单(ポジティブリスト)に掲載されておらず過去に輸入実績のない化粧品やサプリメント、食品などの商品が越境EC経由で輸入できなくなったことへの不満がありました。これらはすべて貨物扱いとなり一般貿易でしか輸入することができなくなっている状態でした。

しかしながら、今回、越境EC小売輸入商品が’’個人物品’’扱いとなったことから、上記のような化粧品やサプリメント、食品なども一般貿易のルールに乗ることなく、あくまで個人物品として取り扱われることとなり、簡易な検査検疫のみで越境EC輸入ができるようになるということです。

※ちなみに食品に関しては先日の3月15日の消費者権利保護デーにおける課題もあり難航していますが、このような状況も徐々に解決していく方向に向かうことが予想されます。

近年、越境EC市場は急速に成長しています。中国の大手リサーチ会社iiMedia Researchが発表した「2016 - 2017中国越境EC市場研究報告」によると、2016年中国の越境EC輸入輸出取引額は6兆3千億元(約95兆円)に達し、2013年の2倍を超え、越境ショッピングのユーザーは延べ4100万人に達しました。新中流層の9割以上が越境ECでショッピングをしたことがあり、そのうち51.42%が「越境ECで輸入食品を購入したことがある」と答えています。

越境ECによる輸入商品が個人物品と定義されたことで、昨年4月8日より滞っていた海外製化粧品、サプリメント、食品などの供給が伸びることが予想されます。また基本的に、今回の発表は規制緩和の方向に向かっています。今後もさらなる規制緩和が進むことが予想され、越境EC市場の活性化が進みそうですが、現時点で中国越境ECへの参入をご検討の企業様は、まず小規模でのテスト運用で様子をみながら越境ECショップを運営されていくことをお勧めします。

 
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