レポートの最初で、今の"消費等級"が新しい傾向を見せているとしています。消費能力を高めるということは相変わらずそれぞれが目指すところではありますが、現実生活のストレスがある中で、中国の消費者は品質と価格両方を考慮しています。でも相変わらず理性とバランスを取りつつも自分らしい生活スタイルを実現しようとしています。
易観が4000名のコアラ・ユーザーからのサンプリングで導いた消費者の間に広く認知している「品質」の価値。34%(下図のグラフ色:青)が個人・家庭にあるものより更に質が良い商品をただただ求めているのに対し、66%(グラフ色・水色)は品質を重視するという前提はあるけれども、価格的要素も気にするとしています。
更に注目すべきは下図右側の棒グラフ。こちらは世代を4つに分けて、左側から22歳以下・23~26歳・27~35歳・36歳以上というように区分していますが、青色の個人・家庭にあるものより更に質が良い商品をただただ求める層が年代を追うごとに上がっていることが見て取れます。これは自身の経済条件の改善が関係しているだけに留まらず、直面している生活の場面、家庭や社会責任の度合いが違うことも関係しているようです。
例えば、これがもっと若い"00後"(2000年代に生まれた若者)になると、生活スタイルに対する理解がトレンド/ファッション(潮流/时尚)、芸術性(艺术气质)、独特、面白さ(有趣)、アイデア(创意)と言った個性的な表現に集中します。一方で既婚子供あり(已婚有孩)の層が生活スタイルに求めるものとして、ナチュラル・オーガニック(自然有机)、温かさ(温馨)、健康、高効率で力を省ける(高效/省力)といったところを求めています。当然ながら、年代が違ったとしても消費者が標準的に求める「品質」は健康と精密(精致)という点で共通しています。
ただし、中国の大都市(一線・二線都市)と中小都市(三線・四線都市)では生活スタイルが少し異なっています。
大都市では、
- 個人用家電製品(主に美容・健康家電)
- 生活家電
- スポーツ・アウトドア用品
- 健康食品・サプリメント
- 映画・音楽・娯楽
といった今すぐどうしても必要ではないけれども便利で日々の生活に楽しみを与えるジャンルが伸びています。
一方の中小都市では、
- 粉ミルク・紙おむつ
- 乳幼児子供用栄養補助食品
- 美容・メイクアップ
- 乳製品
- 寝具・寝室用品
- 時計・アクセサリー・ファッション小物
といった今すぐどうしても補充・購買が必要なものに集中しているのが現状ですが、今後急速に発展を遂げる中で、中小都市においても大都市のような状況へと変化していくかどうかは継続して見守る必要があるようです。
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