当法案では、2017年1月1日~同年7月1日までの間、822品目の輸入商品に対して暫定税率が適用されます。これは後述しますが実質的な期間限定の減税となります。7月1日以降に関しては、現時点では当該822品目のうち805品目がそのまま税率留保される計画で決まっています。一部の情報技術製品(AO機器や通信機器など)については、同年7月1日以降、二段階目の減税措置として、さらなる税率の引き下げが適用されることが暫定的に決まりました。
暫定輸入関税税率
【1】最恵国に対する輸入関税税率(日本も該当)
(1)「中華人民共和国の世界貿易機関(WTO)加盟関税減免表改正案」別表に記載の情報技術製品最恵国税率に対し、2017年1月1日から2017年6月30日まで初回減税を実施し、2017年7月1日から第二段階目の減税が実施されます。(別表1参照)
(2)2017年1月1日から同年7月1日まで、計822品目の輸入商品に対して暫定税率が適用され、うち805品目においては7月1日以降も当該税率が留保される予定となっています。(別表2参照)
【2】関税割当税率
小麦など8品目の商品に対しては、引き続き関税割当制度が実施され税率は変わりません。そのうち、尿素、複合肥料、リン酸水素アンモニウム3品目の化学肥料の割当税率には引き続き1%の暫定税率を適用します。関税割当外で一定量の綿花に対しては、伸縮関税を適用します。(別表3参照)
【3】協定税率
中国と貿易協定を締結している国や地域については、貿易・関税優遇協定により、当該国又は地域に対して協定税率が適用されます。(※日本は関係国ではないので、ここでは説明を割愛致します。)
【4】特恵税率
開発途上国からの輸入品に対して適用される税率(特恵税率)は変更ありません。
2017年、中国輸入関税情報のキャッチアップは引き続き必須
これまでも爆買いの対象商品となってきた魔法瓶やオムツなどの輸入関税をはじめ、情報技術製品や原材料、日用品などの輸入関税も大きく変わります。
特に、中国政府は現在、世界に向けて’’Made in China’’製品を信頼あるものに変えるべく、その方向づけを急ピッチで進めています。今回の情報技術製品の輸入関税引き下げの事実をとってみても、海外から良い技術を効率的に吸収し、ゆくゆくは’’Made in China’’製品にその技術を反映していくという道筋が益々開かれつつあるのです。
2017年、越境ECによる輸入をはじめ、一般貿易のほうでも変革は大いに進むことが予想されます。BusinessChinaのほうでも引き続き関税情報に動きがあればキャッチアップしていきたいと思います。
※2017.1.11更新
2017年1月1日より中国輸入に適用された暫定税率(実質減税)を解説
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