「45万」と「1140億」
この2つの数字は前回投稿した「春節」に訪日した中国人観光客の数と消費した金額です。※複数の中国メディア報道
今年の春節は、爆買いの話題が国内外問わず非常に多かったと思います。
ところで、みなさんは彼ら訪日中国人がどのように買い物をするかご存知ですか?
現金?トラベラーズチェック?クレジットカード?・・・
こういった決済手段も当然あるのですが、それぞれ支払いや手続きなどにおいて障壁があるのも事実。
そこで登場するのが、日本ではまだあまり馴染みのない「デビットカード」。
■中国人とデビットカード
まず、デビットカードについてですが、クレジットカードとは違い、決済するとすぐに銀行口座から引き落とされるという機能を持っています。システム自体は非常に単純で、このデビットカードは実は欧米諸国の中では、クレジットカードより普及している国も多いんです。基本的にはクレジット機能がついていないので、審査不要というのが普及した一番の要因と言えます。特に中国では格差の問題等もあり、いわゆる信用取引という形が馴染んでおらず、クレジット決済などは好まれておりません。
そしてデビットカードには、クレジットカードと同じようにカードブランドも存在します。欧米では昔から銀行のキャッシュカードがそのままデビットカードとして使用されますが、昨今ではVISAやマスターなどもこの市場に参入しています。
中国のデビットカードブランドの中で、最多発行枚数を誇るのが銀聯カードです。発行枚数40億枚以上、中国国内の加盟店数がなんと1200万を超える、もはや中国で暮らす人にとっては生活必需品と言えます。
■日本における銀聯カード
今回の春節でもそうですが、昨年からの中国人観光客の増加に伴い、このカードの取り扱い店舗が日本国内でも増えています。宿泊施設では、プリンスホテルが国内29の施設に専用端末を設置しており、家電量販店ではビックカメラやヨドバシカメラ、コジマ、ラオックスなど。またデパートにおいては新宿伊勢丹、小田急新宿、京王新宿、新宿高島屋、銀座松屋、池袋西武、渋谷西武などが既に導入をしています。他にもマツモトキヨシ、ABCマートやAOKIなどの一部店舗で利用が可能となっており、今後も増えていくことは間違いないでしょう。
中国では海外への現金の持ち出しが約30万円と制限されており、実質的に外貨持ち出し無制限の銀聯カードは、中国人観光客の海外での買い物には不可欠となっています。特に今後は、中国国内からより多くの観光客が訪れることを考えると、加盟店増加などを含めた利便性の向上は、中国人の消費を後押しする一因になるかもしれません。
ちなみに、日本の各カード会社も銀聯カードの発行を行っているので、中国へ旅行される方は是非作って持って行かれることをオススメします。
最新情報をお届けします
Twitter でbizchinablogをフォローしよう!
Follow @bizchinablog
コメントはこちら