中国の次は、ちなみに台湾が第二位で6.6%。※日本国内の13.4%は条件が違うのでここでは無視します。
依然として中国で製造された模倣品というのは、群を抜いて多いのが実情です。
この報告書では、例えば、液晶テレビの事例をあげています。テレビのボディ本体には何のブランドロゴも入っておらず一見、無ブランドの黒いテレビのようですが、電源を入れると液晶画面に'SHARP'と表示が出てきたりするわけです。
また、単なる模倣品ではなく、中国で未登録の有名な日本企業の商標を、本家とは何の関係もない中国企業が本家より先に中国国内で商標登録をし合法的にその商標を使用するケースや、日本の地方自治体の地名商標を先に登録されるケース、はたまた仮に中国で商標登録がされていた商品であっても、その業種に近いポジションで商標を取られ、勝手に利用されるケースもあります。例えば、有名レストランのロゴが入った調味料がスーパーで売られていたり。。
「まさか日本ですらそんなに有名じゃないうちのブランドを、中国で誰が使いたがるんだ・・・」
と思われたなら、要注意です。
悪徳性のある中国業者ともなると、ジャンルを問わず、あらゆる日本製ブランドを探し込み、先に商標をとっていきます。日本ではそれほど知られていないアパレルブランドが一気に数10件も同一人物によって商標登録された事例もあります。その道のプロしか知らない非常にニッチで専門性の高い業種でも関係ありません。例えばBtoBや機械部品メーカーなんかも被害にあった過去があります。
いわゆる冒認出願というものですね。
いったん商標登録をされてしまうと、それを取り返すのは非常に困難です。
中国の商標登録には約9ヶ月かかります。これまではもっと時間がかかったのですが、2013年に商標法が改正されました。
申請日から半年くらいで、こちらの中国の商標局サイトにアップされます。一般の人でもどんな商標が登録されているか検索して調べられるページです。
申請から半年経過して、このサイトで公表されれば、残りの3ヶ月間は公告期間となります。世間一般に「この商標が登録されましたよ」とお知らせをする期間ですね。逆に言うとその3ヶ月に「あれ?これうちのブランドじゃない?」ってなった場合は、その3ヶ月は異議申し立てができる期間であるため、そこで「待った!」をかけるわけですが、一般的に過去実績からすると、この時点でさえ、実は全体の3割程度しか異議申し立てが通っていない現状があります。
もちろんこの期間を逃せば、商標奪還の成功確立はさらに下がっていきます。
中国は司法の力は弱く、行政が非常に力が強い国であるため、いったん行政の目を潜り抜けた事案を、裁判所でひっくり返すというのは、至極困難なわけです。
こういった冒認出願の被害に合わないためにも、「まさかうちのブランドが取られるわけがない(笑)」と軽んじるのではなく、まずはご自分の商標が中国で登録されていないか、ご自分で調べてみられるのも被害予防への第一歩ではないでしょうか?
商標検索は簡単です。下の図を参考にしてみて下さい。
※もっと詳しく知りたい方は、JETRO北京が出している以下PDF資料をご参考下さい。
https://www.jpo.go.jp/torikumi/kokusai/kokusai2/pdf/shohyo_syutugantaisaku/01search-manual.pdf
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